森山大道・ホンマタカシ トークショー

ハワイ

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NEW WAVES

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結論から言うとつまらないトークショーだった。ホンマタカシの森山のまえでの恐縮っぷりったらなかった(笑)

もともとはホンマタカシの話を聞きたかったんだけど、話の構図としては森山大道の「ハワイ」について、ホンマタカシが質問する。つまりホンマタカシの話はほとんど聞けず。目当てはホンマタカシなのに!
話の中で森山さんの話につっこみたいところはホンマさんが突っ込んでくれていたので、森山さんのハワイについては理解が深まった....けど、ホンマタカシの話が聞きたいんだよ(笑)

まあ、それはおいといて森山大道という写真家のなかですこし疑問に思っていたことがはれたことは収穫。
以下印象に残ったはなしを羅列。


ホンマ「美術館で展示をすると『制度に絡めとられた』とか言われますよね。美術館に置いたら写真は死ぬ、とか。オリジナルプリントの扱い方もそうですけど、森山さんは両方ともやってますよね。その辺についてどう思いますか?」
森山「そういうやつにはその辺で見せろよ、って言いたいね。」
「おれは美術館でもゴールデン街でもやるよ。どちらもたのしいんだよ。両方やればいいじゃない。」
「どう見せるかと言うことにとらわれたくないんだよね。」
「見せたい場所で自分が見せたければそれでいい。」
「おれにとっては『見せたい』が一番大事」


ホンマ「そういえば印画紙。月光はなくなっちゃいましたよね。今回はなにでやったんですか?」
森山「ぼくはどうしても号数紙でやりたいから選択肢がなくてね。フジブロの4号を使ってます。」
「ハワイのために月光のVR4をあっちこっちから集めてたんだけど、かぜひいちゃったんだよ」
「それですっぱりとやめた」
「それよりも薬品だよ。ある日ビックカメラいったらなくなっててね。紙はまだあるけど薬品はね」
「薬品も紙も今回変えた」



ホンマタカシ「波と言うと中平さんの『来るべき言葉のために』の最後のカットの波がずっと頭にあったんですよ」

そういえばホンマタカシが中平を撮っていたのを忘れていたよ。今日のアサヒカメラを見たら「最近の森山さんの写真集では一番の出来」と言ってるのを見て思い出した。


ホンマタカシがマーチン・パーへインタビューした際に「日本の写真集の構成は独特でうらやましい、欧米は左が真っ白で右に1枚どんと置く、と言う構成しか作れない。」といっていたらしい。*1。ホンマもいま海外で写真集を出そうとしているけど、構成がおもったとおりにいかないらしい。そこで森山が「それは絶対に言うことを聞かせなきゃダメだ。作家が一番なんだから」「日本の写真は、ギャラリーやオリジナルプリントとかの問題はあるにしても海外と比べても成熟しているんだから』といっていたのが印象的だった。現代美術のコンテキストに取り込まれてしまったがゆえに硬直化しているところがあるんだろうなあ、と想像する。


以下、余録。

  • ろくろくさんがきっといるはず!とおもっていたら見当たりませんでしたw
  • 森山大道が太って長州力に似てきてたのは内緒だw

*1:今月号のアサヒカメラにインタビューがのってた