田尾沙織 「LAND OF MAN」

白い砂が太陽光を反射し細めた目に飛び込んでくる光景は、ハレーションをおこしたように飛び気味にコントラストがおちたプリントそのものだ。同じような光景に僕は竹富島で出会った。

石塚元太良のYou went too far to northと同じく世界の中に突然飛び込んでくる人工物に依るコントラストは明らかなんだけど、双方ともにこの場所へのプロセスを一縷も感じさせない点に似通った点が有るなあ。石塚元太良のは極地まで行っておきながら旅写真じゃないのが面白い。彼女の写真も旅のプロセスをみじんも感じさせない。元太良は写せる人がいなかったと言うのも有るだろうけど、田尾沙織の写真にはジオラマの人形のような大きさの人が写っていて、本城直季的にまるで世界が箱庭のようにも感じる*1。この辺りは自分と同世代の写真家に共通する記号だし、自分も気になる点では有るんだけどまだ何がどうというとこまで落としこめてない。

んー、なんだか田尾さんの写真展の話じゃ全くないなあw。想像や考えが広がること自体がきっとその写真から影響を受けたと言うことなので、それはそれでいいということにしよう。なによりも砂漠のまぶしさにとても共感したのですが、これおいらも竹富島の砂浜のまぶしさを表現したくて自分の作品でやってるからなんですよねえ^_^; ありふれた手法なのかもしれないけど。

*1:個人的には箱庭的な風景は本城直季までいくとその写真自体の面白さに視点が行き過ぎて、箱庭的な写真を気持ちよく感じる意味までの距離が長くなる気がする。どこまで見る側の眼を信用するかと言う話になっちゃうんだけど